勝利は神から来る  2020.9.20礼拝説教

あなたは幸いに至る祝福をもって彼を迎え、頭に純金の冠を置かれます。いのちを彼はあなたに願い、あなたは彼にそれをお与えになります。いつまでもとこしえまでも限りなく。御救いによって、彼の栄光は大いなるものとなり、威厳と威光をあなたは彼の上に置かれます。あなたは、とこしえに彼に祝福を与え、御前で喜び楽しませてくださいます。         詩篇21:3~6(1〜9)

《神は祈りに答えたもう 1~7節》 詩篇20篇が王の出陣前の祈りであったが、続くこの21篇は祈りを叶えられた感謝と賛美の歌である。ダビデ軍は、アンモン軍を支援したアラムの戦車兵7百と騎兵4万を破る奇跡的勝利を収め、祈りに答えたもう神を褒めたたえている。民は、王を崇めるのではなく、兵の勇猛さの結果だと誇るのでもない。この大勝利は、王を民にお与えくださった神が、王の祈りを叶えてくださったからに外ならないと、神を賞賛し、感謝する。「あなた(神)は彼(王)の心の望みをかなえ、唇の願いを退けられません・・・いのちを彼はあなたに願い、あなたは彼にそれをお与えになります。いつまでもとこしえまでも限りなく」(2、4節)と喜びに溢れて感謝する。国を救ったのは、王でも民でもない、主なる神であり、「栄光は神に」である。

神の祝福は、辛うじての勝利ではなく、豊かな勝利である。「あなたは幸いに至る祝福をもって彼を迎え、頭に純金の冠を置かれます」(3節)と、その祝福は溢れるばかりの豊かなものであることを歌わずにはおられない。純金の冠とは、勝利の金冠か、分捕りものの王冠のことだろうが、神自らが王にその栄光の冠を授けてくださったと歌う。戦いは激しく、勝敗はつきにくく、いのちさえ落としかねなかったが、「いのちを彼(王)はあなた(神)に願い、あなたは彼にそれ(いのち=勝利)をお与えにな」った(4節)と賛美する。このような国家の命運を背負って幾多の戦いを重ね、信仰によって勝利に導かれた王は、「御救いによって彼(王)の栄光は大いなるものとなり、威厳と威光をあなた(神)は彼の上に置かれ」(5節)、王としての尊厳を身につけて行く。王は、自分をではなく神を信頼し、自らの功績によってではなく神の憐みによって揺るぐことのない存在とされる(6~7節)。

 《神が戦ってくださる 8~12節》 神は万軍の主、戦場を支配する怒れる義の神である。その御手は丘の陰や草むらに隠れる敵を探して引っ張り出し、燃える炉に投げ込むようにして彼らを一掃される(8~9節)。私たちがいかに弱小であろうと、神の側に立つ限り、恐れ慌てることは不要だ。「神が私たちの味方であるなら、だれが私たちに敵対できるでしょう」(ローマ8:31)とある通りである。いかに悪知恵に長けた者であろうと、「彼らがあなた(神)に対して悪を企て計略をめぐらしても成し遂げられません」(11節)。神は、背を見せるように逃げ行く敵に先回りし、彼らの正面から矢を射かける恐ろしい方である(13節)。

 誰がこの真の神に敵対できるだろうか。人だけではない、疫病や自然災害も、神の御手に逆らえる力を有するものは皆無である。万軍の主の怒りは恐ろしい。しかし、私たちはこの方に、以前は逆らい、敵対していた。イスラエルの民も同様に神に逆らった。しかし、あわれみの富む神は、災いの中で神に助けを求める民の叫びに応えて救いの手を伸べてくださった(詩篇106:39~46)。そして今、私たちは、キリストの十字架の贖いに与る身とされている。何と感謝なことか。

《ただ神への感謝のみ 12節》 神はあわれみに富み給う方であるだけではない。大能の力ある神である。神は、その大能を、神に救いを求める者たちのために行使される。それ故に、ダビデと民は神をほめたたえる。「主よ。あなたの御力のゆえに、あなたがあがめられますように」(12節)と。これを「主よ、立ち上がってください。み力をもって」とも訳せる。苦難の中にいる者の祈りであり、その祈りに神はお答えて立ち上がられる。民は、勝利を得、歓喜に酔いしれて沸き立つ。だが、その勝利は、神からの賜物であることを忘れてはならない。

 私たちの人生においても、幾多の戦いがあり、困難がある。しかし、勝利の主、大能の神が、私たちの味方である。恐れ慌てることはない。「立ち返って落ち着いていれば、あなたがたは救われ、静かにして信頼すれば、あなたがたは力を得る」(イザヤ30:18)とある。神に信頼して祈ろう。そして、勝利の暁には、我が身を低くして神のお恵みを賛美し歌おう。

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